11月30日(月) シドニー到着、ウエルカム・パーティー

 11時ごろ着。食物などを正直に申告するようにとのことだったので、はじめてdeclareのところに行く。Cup noodle and instant noodleと言ったら分かった。自分で食べるのかと言ったのでそうだと答えると、カバンをあけるのを待たず、出口をさし示した。せっかく家内が準備したものを捨てないで済んだので安心した。

 タクシー乗り場が見つけにくかった。タクシーでホテルへ。24ドル50セントであった。運転手は中国人で、オーストラリアの市民権を取ったとのこと。10年くらいオーストラリアにいて、今も大学院生だと言う。中国の主席と日本の首相が会ったことを話していた。

 ホテルの電話では日本につながらない。フロントもROOMサービスも出ない。少し休んでフロントへ電話。たぶんチェックインタイム前だったので、まだつないでいなかったのだろう。家にかけるが、苗子は外出中か、出ない。

 コンベンションセンターへ。会議のチェックインをする。会場を確かめに行くと、学生の発表とワークショップがあった。しばらく見てハーバーへ。天気が良く、気温も適当で、街並みも美しい。すばらしいハーバーである。泊港もこうありたいものである。サンドイッチ屋があるが、高そうなので、ホテルに帰り、持ってきたカップヌードルを食べる。さっそく役に立った。

 昼寝をして、パワー博物館へ向かう。モノレールに乗ったところで、そのまま一回りすることにした。1  周でも10分くらいであろうか。おもちゃのモノレールのようで、ユニバーサルスタジオパークでのキングコングのアトラクションを思い出した。那覇のモノレールもこのようになるのであろうか。こちらのものは市の繁華街を貫くという風で、風景もよい。しかし、1周が短すぎて、おもちゃのようだ。

 パワー博物館へは開場時刻より30分ほど早く着く。K君に会い、話している間に開場。博物館の一つのフロアをアルコールパーティーにあてている。日本人の知り合いとStrにあいさつして私は博物館の中を見て歩いた。メルボルン大学のコクレアインプラントの展示が注目に値した。これを見ていると、オーストラリアも科学技術立国をめざしていることを感じた。Welcome partyが終わって、K、T、 、M(?)、ドイツ人2人と夕食をとりに対岸へ。ビールなどを飲み、歩いて帰る。歩いてもすぐであった。沖縄の泊港の北岸から南岸までと同じくらいか。

 風呂に入り、洗濯をして、荷物をリュックに入れ直す。

12月1日(火) 国際会議1日目、特別講演、自分の発表

 朝7時30分に目覚ましをかけておいたが、なかなか起きられなかった。Opening ceremony が8時30分と思っていたが、9時30分であった。ホテルにて朝食。Continentalに対立する語が分からなかった。Americanか?not continentalと言った。

 Opening ceremony は、役員を紹介する程度のもので、30分くらいで終わる。特別講演は人工内耳のクラーク教授であった。ほとんどの時間、眠くて内容を覚えていない。子供に対する手術と教育の話が中心だったかも知れない。質問はそのことに集中していた。オーストラリアで私と大きく関わっているものであったが、ただそれだけで終わった。直接質問できるいい機会であったが。

 Ktさん・K君と会う。東工大では専攻の改革が進行中らしい。独立専攻では学生が来ないので、教官には不評のようだ。Ktさんのところでは、前の学科との対立が生じ始めているようだ。

 3時くらいから準備をして発表。後半にポスターの前に立つべきであったが、前半から説明をしてみた。時間の空いている間に他の人のポスターを見ていた。中ではタイの人のファジーニューラルネットがHMMよりいい結果を出しているのに驚いた。ニューラルネットのように最適化せず、少しファジーにしておくのがいいのかも知れない。後半はChairmanも聞きに来ていた。

 6時ごろにT君に写真を撮ってもらい、ビデオも撮ってもらってポスターを取り外す。今井研出身者とともにスペイン料理を食べる。本場のスペインで食べたものよりうまかったような気がする。ビールを2杯飲んだ。地元ビールはうまかった。Fostersという銘柄だったと思う。

発表の後のメモ:

・結果のStructureを見たいという人2人ほど。

・南アフリカの2人が熱心に見ていた。

・オーストラリアキャンベラ大学の人が一応GAを行ってみたと言っていた。

・FinlandのNokiaの人がViterbiもGAで行うのはどうかと言っていた。パラメータのtrainingもGAでという意味のようだ。

・タイ大学(?)のFazy Neural netの認識率におどろく。NeuralもFazyと組み合わせるといいかも知れない。

12月2日(水) 国際会議2日目

 9時ごろ会場へ向かう。ポスターを見ながら時間をつぶす。今井研の皆さんと会えないので、会場でサンドイッチを買って昼食。ポスターは説明を聞きながら時を過ごすことができる。講演はどうしても寝てしまう。3,4回のうち最後のものしかまともに聞き取れない。分からなくなると眠くなり、寝てしまう。学生もこんなものかもしれない。本人のせいではない。教員が寝かせないようにすべきである。

 最後まで聞き、今井研の人が来るのを待つ。先に来たかと思っていたが、最後まで聞いているようだ。Ohさんと話をしながら待つ。

 サーキュラーキーに行く。オペラハウスとブリッジの見えるレストランで魚の焼いた物を食べる。5人でワインを3本空けていい気分になって帰る。

 月が出ている。明るくて 星座が分からない。南十字が見えるはずだが分からない。

12月3日(木) 国際会議3日目、シドニー湾・市内観光、オペラハウスでのバンケット

 午前ゆっくり起きる。朝食後、コンサージュに聞いて、午後の市内観光を予約してもらう。

 会場に行き、30分ほどポスターを見てサーキュラーキーへ。切符を買って船を待つ。15分ほど遅れて出発。シドニー湾をまず奥の方に進む。ダーリングハーバーの中にも入る。ゆっくり外側方面に行く。かなり大きな湾であり、世界一の良港と思われる。オペラハウス、市内、ブリッジが風景の中心。太陽が北側を通過していることを羅針盤と太陽をビデオに撮ることにより示す。

 後半はバスで市内を回る。2時間の間に入り江の入り口付近までいく。市内から30分というボンダイビーチへも。日付とビーチにより南半球であることを示す。風景を楽しむ。すばらしい家が立ち並んでいるので、ビデオに収めたが、もう私の家はデザインが決まったのであり、これ以上は望めない。楽しみがなくなったともいえる。

 ホテルへ戻り、オペラハウスのバンケットへ向かう。バスでホテルから会場へ移動。オペラハウスを間近でゆっくりと見ることもなく、バス出入り口まで直行。会場は回ることもなく、パーティー会場に直行。北側が見えるすばらしい部屋であったが、会場が小さく、2階に分かれた。中階も入れると4階に分かれている。下階にいた我々は、あいさつもスピーカから聞くのみであった。アボリジニの素朴な管楽器の演奏があった。楽曲としても素朴なものであった。メニューに書かれているように3品(サーモンの刺身、大きな牛肉、ケーキとコーヒー)が出て終わる。これだけでワインを3杯飲んで、2時間半ほどを過ごす。多少退屈であった。外に出て、南の空を眺め、オリオン座が上下逆だねと、K君と話す。ホテルに着いたのは11時30分ほどであった。

 明日の午後はお土産を買う。他には時間がないからだ。

12月4日(金)国際会議4日目、天文台、お土産

 学会最終日。

 ゆっくり起床して会場へ。午前中発表を聞く。フランス人の女子学生(?)に出力分布の2分木について聞くが、彼女はうまく伝えきれない。自分で勉強する旨伝える。Fさんの学生の発表を聞く。我々のセグメントモデルに似ているが、データが多いようだ。静岡大の先生の人工内耳のところで話をして時間をつぶす。

 K君たちが見えないので、サーキュラーキーにお土産を買いに出かける。ガイドブックに出ているロックセンターを見つけ、そこに主なものがあることを確認して、天文台に行く。

 天文台は単に入れるのみで、説明の人もいない。旅人のおばさんが上も下もあるよと言っている。誰かに南半球にいることを確認するにはどうするか聞きたかったが、かなわなかった。旅人の中年(?)女性に話しかけたかった。

 時間を気にしながら、ロックセンターでお土産を買う。苗子にオパールの時計(安すぎか)、本、ガラスのツボ、真紀にカンガルーの皮でできた袋、カンガルーのぬいぐるみ、本、美華にトレーナ、コアラのぬいぐるみ、本、父母にカンガルーの革の財布、小銭入れ1個、スプーン、バッジ、ブーメラン×2、地図×2,チョコレート×3、アボリジニの皿、カンガルーの肉×2,学生にキーホルダー(?)

 K君らをセンターの前で見送り、パワー博物館へ。科学関連の英語の本とガラスのツボを買う。

 一人でホテルにて夕食をとる。(高い)ダーリングハーバーを1時間ほど散歩。港の美しさにつくづくと苗子を連れて来たかったと思う。

 今回の会議では、GAの発表が多数になるかと思ったが、必ずしもそうでないと知り、我々の研究を大切にして完成したものにしなければと思う。自分の道を追求すべきである。

 歌の合成はT君たちもやっているようである。すでにヤマハを超えているという。合成のハード化は以前に東工大で話はあったが、やっていないとのことである。

12月5日(土)ブルーマウンテンズ観光

 ブルーマウンテンズに出る。Fさんとその学生がいっしょであった。明日の東京行きもいっしょであろう。電通大のTさんもいっしょであった。

 となりの席になったのは、ベルギー人のアントワープ大の先生である。明るい人で心理言語学の専門家らしい。家族と音声言語の相互作用がスペイン語と英語にはあるらしい。ICLSPに引き続いてWritten language processingに出席するとのこと。ベルギーでは3か国語があり、政治的にも重要な問題があるらしい。1つはオランダ語、次にフランス語、そしてドイツ語だ。オランダ語の変形が主たる言語のようである。

 途中モーニングコヒーで下車、その後”Edge”という映画を巨大スクリーンで観る。これはブルーマウンテンズを扱ったものである。このあと昼食がある。これで2時くらいになり、ここから、スリーシスターズと呼ばれる奇岩まではすぐであった。奇岩とミニグランドキャニオンを30分ほど見てバスに戻る。となりの席のベルギー人は、列車でゆっくり帰るようであり、バスに戻ってこなかった。

 帰りは高速を2時間ほど走り、コンベンションセンターに戻る。Fさんたちとサーキュラーキーで待ち合わせることにして私はシティーへ。キーホルダーとカンガルーのリュックを買う。噴水のある公園でのんびりながめて7:00ころサーキュラーキーへ。

 Fさんらと水曜日に行ったレストランに行った。同じような要領で料理をたのむ。チャウダーを各々3人前、魚を2人前でシェアする。パンを持ってくるのを忘れるわ、注文を取りに来ないなど、本日は要領を得なかった。

 11:00ころホテルにもどり、帰る準備をする。

 明日は6:30起床だ。