(2026年6月27日沖縄タイムス論壇)

5月15日から6月15日まで、情報通信月間です。期間中、情報通信の普及・振興を図ることを目的として、推進団体により、全国各地で情報通信に関する様々な行事が開催されました。私は、情報通信月間推進団体の一つである、沖縄情報通信懇談会の運営委員長を務めてきました。

1998年に沖縄県が発表した「マルチメディア・アイランド構想」のころから、私は、琉球大の情報工学科教授・情報処理センター長として、情報関連産業の育成等に関して、沖縄県や総務省・経済産業省等、政府機関に協力してきました。個人的には、「親子ネット」というボランティア活動を行い、県内小中校のネットワークの普及に貢献しました。

時はまさに、インターネットが普及していく時代でした。その後、テレビのデジタル化、コロナ下での遠隔会議等の普及、さらに最近は、人工知能の一般生活への浸透が進みました。これらの多くは、私が研究してきた分野ですが、それが日常生活の一部になってきました。

私は、2018年に琉球大を定年退職し、2024年まで職業能力大学校の校長を務めました。現在は、「音・話ことばの実験室」を開設して、「音声言語処理」の啓もう・教育・研究に努めています。「実験室」のホームページには「子供博物館」を設けて、この学術分野の概要を、私の体験をとおして青少年にも分かりやすく説明しています。

最近、以下の講演の音声付きスライドを追加しましたので、紹介します。

講演(1)「静けさと美しい音」(23分)

「芭蕉の閑さや…」の音と、音楽における美しい音について、実験音声を用いて解明します。

講演(2)「プロフェッショナルの無意識」(26分)

プロフェッショナルが無意識の能力(暗黙知)を活用していることを、自分の体験と音声認識の錯覚を例として解説します。

「子供博物館」には「CMUレポート」として、1991年のアメリカ留学時に琉球大に送った、インターネットの最先端記事があります。「エッセイ」には、人工知能や情報通信、音や音声認識・琉球語の音声合成分析に関することなど、地元新聞に発表したコラム記事があります。

「音・話ことばの実験室」において、情報科学技術に関する啓もう活動を今後とも続けていきたいと思います。ホームページを訪ね、これをきっかけに、情報通信に関心を持ち、理解を深めていただければと思います。


著者の原題は「情報科学技術の啓もう」、副題は、新聞社が付けた見出し。新聞では、啓もうー>啓発、月間ですー>月間でした、解説します。ー>解説しますー。※【啓蒙(けいもう)】 大衆を―する。―思想[書] ○無知の人を啓発し正しく導くこと。「啓」はひらく、「蒙」は暗い意。【啓発(けいはつ)】 世論を―する。大いに―される ○あまり行われていない考え方や気の付かない点などを教え示すこと『角川類語新辞典』。けい‐はつ【啓発】知識をひらきおこし理解を深めること。「彼の著書に大いに—された」。「自己—」『広辞苑 第六版』